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2009.09.20

王妃の像

002

照明を落とした展示コーナーに、天井から照
度を抑えたスポットライトを浴びて、女性の
石像がぽつんと立っている。
身体の線がはっきり見える薄い衣服を身にま
とい、身長は150センチ程で、顔と左手が
欠けている「王妃の像」を、ぐるりと一回り
する。横浜の「海のエジプト展」を観る。
この「王妃の像」は、プトレマイオス朝の紀
元前300年頃の作品で、黒色に近い褐色の
身体が、淡い照明の光に、にほんのりと光っ
ている。
古代エジプトの王朝は3000年続いたが、
その最後の王朝、プトレマイオス朝(首都ア
レキサンドリア)の美人の誉れが高い王妃
「アルシノエ2世」がモデルといわれる。
アレキサンドリアやその近郊都市は、746
年の大地震で水没してしまい、これら石像は
そのあと、ずーっと海の底に眠っていた。
フランス人海洋考古学者が1992年、
この海の遺跡を発見して、発掘したもの
の中に、この
「王妃の像」があり2000
年ぶりに姿を現した。
王妃「アルシノエ2世」は死後、神格化され、
ギリシア神話の愛と美のビーナス(女神
アフロディテ)の化身とされた。左足を
前に出して立つ姿は、ゆったりとして、
衣服の下に豊かな脚、胸のふくらみ、丸
みを帯びたお腹をみせていて、今にも歩
き出しそう。今勉強中のギリシア美術史
では、紀元前500年頃のクラッシック
期の彫刻の人物像は、左足に重心を置き
右膝は力を抜くという人間らしい表現が
表れてきたという。その影響がエジプト
にはしっかりと伝わっていることがよく
分かる。
その他の展示品では、5メートルを超え
る巨大な石像の3体を、下から見上げる
と迫力を感じるが、やはり「王妃の像」
のなまめかしさが、勝る。
入場料2.300円は少々高いが、顔の
ない美人を観ることができたのだから、
いいか。

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Comments

今日で終わりなんですよね
行きそびれました。ちょっと高いかななんて思ったし。
行きたいときに行く、やはり勢いないとだめですねー。

そう勢いですよね。こういうのに出かけるというのは。
でも、どこへ行っても、人で混雑しているんで、疲れますねえ。

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