2017.06.24

文字を作る仕事

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将棋の藤井四段は、まだ中学3年生で、デビュー以来、歴代1位タイの28連勝を果たした。

インタビューで、「~本当に幸運にも28連勝という結果を残すことができた。まだまだ実力が足りないと思っている。~」、「師匠には技術的なものだけでなく、将棋や対局に臨むことについて、たくさんのことを教えていただいた」と感謝。

文字(書体)を作る仕事について37年になる鳥海 修氏(62歳)は著書のエッセイ『文字を作る仕事』で、「~文字(書体)作るに関して、ちっともわかっちゃいません。さまざまな人たちに多くのことをお教わりましたが、そのほとんどは具体的なデザインの方法ではなく、書体(フォント)のデザインに取り組むうえでの姿勢や考え方でした。~」と。

その道に精進する人は、謙虚で、他人から学ぶものは、テクニックじゃなくて、姿勢、考え方だと言うのが二人には共通している。

本、雑誌、
PCTVで文字を見ない日はない。その文字は読みやすさを求めてデザイナーの手で作られる。かっては、文字を作るには鉛に掘って、そして写真で、今はPCで行っているが、全て人の感性と技術による。
エッセイ『文字を作る仕事』は、フォント制作会社の「字游工房」代表の鳥海氏が、故郷山形庄内平野の小さなな村で少年時代を過ごし、上京して美大を出て、写真で文字を作る会社に就職し、様々な人とと交流から多くのこと学んでいく様子を描く。
特に写真で文字を作る会社でカリスマデザイナーの鈴木 勉氏との出会いが、鳥海氏に大きな影響を与えたと。その後、鈴木氏と共に退社して、「字游工房」を設立し、書体として理想の「水のような、空気のような」を目指していると。

文字と言えば、明朝体やゴチック体ぐらいしか知らないが、フォントデザイナーの地道な仕事で、多くの書体が作られていることをしり驚く。70歳になるまでは、明朝体は書けない、でも70歳になったから自然に書けるわけではなく、不断の努力が必要。70歳が目標ではなく、70歳が書体作りスタートだと。

日経新聞の文化欄連載で、昨日から「明朝体の美 十選」(私たちの生活に深く根付いた明朝体。その美しさを再発見させてくれる逸品を紹介したい)が始まった。全10回が楽しみ。

今後、藤井少年は、これからどのように成長して、はたして名人にれるのか、鳥海氏は70歳を越えて、どんな文字を作り出すのか、見てみたい。

 

 

2017.06.21

ステーキと古典落語

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身体にがっつりと元気をつけるには、ステーキを食べるに限る。気持ちに気合を入れ、元気をつけるには古典落語の人情ものしんみりと聞くに限る。

6月の立川生志落語会(ひとりブタじゃん)を聞きに
JR桜木町駅で降り、家人に、今日は肉を食べて元気をつけたいのだが、と提案。家人は、たまの一緒の外食に、料理が中華だろうが和食だろうが洋食だろうが選択に異を唱えたことはない。

駅ビルの「
WINE HALL 元町倶楽部」レストランへ。ウエイトレスがメニュー表を示しながら、前菜は‘レタスと小エビのサラダ’お肉は‘盛り合わせ’おすすめと、言われるまま注文。隣席の若い女性2人組は、ワインをグイグイ。飲みたいのだが、酔うと落語が分からなくなるから我慢。
‘レタスと小エビのサラダ’を食べながら家人は、これでお腹一杯、お肉を食べられるかしらと。イベリコブタ・ステーキと大山地鶏焼きとクリオげ和牛ステーキの‘盛り合わせ’はそれぞれ4切ずつ、塩コショウ、マスタードを付けて、2人で食べるにちょうど良い。家人はペロリといただく。

生志の熱演の最後は、「柳田格之進」で、誇り高い武士の生きざまを描いた人情噺。浪人になってしまった柳田格之進は娘と2人で貧乏暮らし。無聊を慰めるため碁会所へ行き、両替商と知り合い、招かれてその自宅で碁を打つ仲に。
ある日、その自宅で碁を打った後に、売り上げの50両が無くなる。柳田格之進が盗んだと疑った番頭が、50両を返してもらう。しかしそれは盗んだのではなく、奉行所沙汰を嫌がる柳田格之進のために娘が吉原に身売りしてこしらえたもの。番頭は、もし無くなった50両が出てきた時には主人ともども首を差し上げると約束。
年末のすす払いで50両が座敷から見つかる。年が明けて正月、番頭は年始回りの帰りに、湯島天神の切通しで、身なりの立派な武士に会う。それがもとの主君に帰参がかなった柳田格之進。
番頭は疑ったことを詫び、首を差し上げるというが~娘は吉原で、世をはかなんで自害している。

この話しは、何度聞いても柳田格之進の実直な武士の姿が目に浮かんでくる。たまたま番頭が出会う湯島切通の雪景色の中、さっくさっくと雪を踏んで上ってくる柳田格之進が目に浮かぶ。
家人へ、この話しは生志から聞くのは2度目だよね、たしか前回は、娘は両外商から返してもらったお金で娘を身請けしてめでたしめでたしだったよねと尋ねる。家人は、前回に娘が自害するバージョンと2つあるって生志が言っていたよと、やたら詳しい。
今宵は、ステーキと古典落語ですっかり元気回復だった。

 

 

2017.06.18

人を煙に巻く

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会合の後に仲間4人で鶴見西口の居酒屋養老乃瀧へ入る。とりあえずビールを頼んだ後、最近仲間入りしたK氏をお呼びしようと提案。

K氏は市井の縄文人の研究家で、横浜・鶴見の高台(下末吉海進)に点在する貝塚などで、市民講座を開いて講演をしたりしている。
お誘いの電話をかけると、『ハイー、縄文人の
kです。さっそく参ります。10分ほどで着きます』と。しばらく待てどなかなか来ない。
誰やらが‘縄文からやってくるのだから、時間がかかっているんだよ’と言っているうちに、30分ほどして到着。

駆けつけのお酒は、皆のように、とりあえずビールではなく、熱燗1本を注文。なぜ?と尋ねると、まず身体を温めてから次に冷たい酒にする順番が身体に自然なのだと。
小さなキセルを取りだして煙草をぷかぷかし始める。雲の固まりのような煙が、どんどん押し寄せるので、嫌ややなあ~と手で払う。が、少しも意に介さず、フィルター付きたばこを3等分に切ったものをケースから取りだし、吸っているタバコの火が消えないうちに絶え間なく小さなキセルの雁首に差し込む。

誰やらが、タバコを吸うとガンになるとの説は間違いだと。90才の爺さんが若い時から吸っていてもガンになっていないと、縄文人を弁護。それには肯定も否定もしないで、‘我が家は妻、息子と3人が部屋の中で吸うもんだから、火事のように部屋中煙だらけ’と、煙に巻く。また誰かが、東芝の原発事業による危機は、アメリカの陰謀だと言うと、‘ホ―そうかね’とさらさら議論なぞする気もなく、煙に巻く。

もくもくと煙の固まりがそばにきても、もういまさら受動喫煙でガンになっても構わない年だからと、でも迷惑そうに言うのだが、縄文人は次々に吸って意に介さない。
10月に逗子市で、「縄文人とアメリカインデアン」のテーマの講演に誘われる。
「~縄文時代の後に来た弥生時代が諸悪の元凶。弥生時代以後、石高社会、士農工商エタヒニン、差別社会が生まれ、社会適応者のみが生きる社会となった。縄文時代のように誰でもが共に生きる社会にシフトすべきことを縄文人、ネイティブアメリカンに学びましょう~」と。きっとこの逗子の講演は、人を煙に巻くものではないだろう。

 

 

2017.06.15

3度目のツバメ

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「世の中の出来事や花や月を見ても、若い頃の感動がないわあ~そのわりに社会の理不尽さに怒りやすくなったなあ~今回の共謀法を強行採決したり、加計、森友の事実を認めない政府のやり方などに、心中にわだかまる怒りがたまるなあ~これって年を取ったせいかしら~ あなたどう?」と家人。 

そりゃあ、おんなじだなあ~と言いながら、近所のコンビニのツバメの巣に、またまたツバメがいるのを散歩の途中で見たと話す。
コンビニの入口上の赤い非常灯、たぶんドロボーなど侵入して来た時に点灯して、音を鳴らして、異常を知らせるものだろう、その上のツバメの巣は、今年1回目は卵をカラスにとられ、2回目は無事4羽のヒナが巣立っていった。
ツバメが来るのは、もう来年だろうなあ~と思っていたところ、見上げると巣の中に1羽のツバメがじーっとし、ときどき羽を動かし、卵を温めている様子。

あんちゃん店員に、また来たのかと聞くと、そうなんです、3度目ですと。ただ、近々店舗の改装工事があるので、巣がどうなっちゃうか心配していると。どうやらサンクスがファミマに代わるらしい。ファミマさんには、なんとか、来年のツバメのために巣を残してほしいねとあんちゃん店員に言うと、こっくりとうなずく。

梅雨とはいえ、今年は雨が少なく、家人は、毎日、せっせと庭の草花に水遣り、雑草刈りをする。早速、コンビニへツバメを見に行かなくちゃと、感動する気持ちや好奇心に衰えは感じない。

2017.06.12

黒を白とは言えない

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区の活動センターの女性職員は、優しく丁寧に、微笑みながら印刷の仕方を教えてくれた。

福祉団体の世話役の仕事の一つに、3か月に一回発行する会員向けの広報紙をつくることがある。
A3を二つ折りにした1枚ものの簡単なもの。お役所や福祉施設へ依頼して記事を集めたり、PCで文字を打ち込んだり、紙面の割り付けをしたり、編集後記を書いたりを一人でやる。
そして最後の仕上げは印刷をしに区役所のボランティアのための活動センターへ行く。土曜日でも開いているので、印刷機の前に立って、用紙をセットしてスタートボタンを押すが、びくとも動かない。センターの女性職員へ申し出ると、サッと席を立ってきて、今回印刷機が新しくなったこと、用紙の投入口が逆になったこと、試し刷りの仕方、インク濃度の設定などを親切、丁寧に教えてくれる。
お役所は土曜日も開庁していて、住民にとってはとても便利。窓口の職員の応対も親切で、忠実に仕事をやっている。

加計学園の問題でもお役人は忠実に仕事をしているに違いない。「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」と記された文書があって、文科省内の職員にメールされていることが暴露され、前文部事務次官は、「有るものをないと言えない。黒を白とは言えない」と役人の矜持を持ってキッパリと。
ここまで、はっきりした情報を、政府は怪文書扱い。文書の存在すらを徹底的に否定し、事実を深く調べようともしないで黒を白と言っている。

あきれる発言の数々。
「前川前事務官の国会喚問は、必要ない」と。何故か?と問われて「必要ないからだ」と。まるで分別のない子供の答え、理由を語れない政治家。論理のないこの人、国会対策委員長は、森友問題でも、籠池氏が
100万円を貰ったと話すと、「首相に対する侮辱だ」と怒り「放っておけない」と証人喚問に踏み切った理由を語る。首相を侮辱したからと証人喚問に呼ばれたらたまらない。
「官邸の最高レベルが言っていること」などのメールが各部署に名前入りで送られていることについて、その存在と名前の人はいるか?と問われ、役人は「同性同名の職員は実際いる」と、きわめて官僚の冷たい言葉使いで認めたが、メールの存在は否定。
役人は、時の政府に従うしかないのだが。仕事にも組織にも忠実なお役人は、上の言うこと聞くしかないのだが、それでいいわけはない。
加計問題を指摘された首相は、「加計学園が良いことをやっているのだから、それを一緒にやるのは当然のこと。『持ちつ持たれつ』と批判するのは印象操作だ」と。良いことをやっている
1民間企業だけを、時の権力者なぜ応援するのか、公平、明瞭でないだろうに、それは、えこひいきだとは、子供でも分かること。印象操作との発言は、あなたは嘘をついているとの指摘だろう。ならば、証人喚問で事実を明らかにすればいいだけなのに。

政治のいい加減さに文科省のお役人が翻弄されている。まるで軍隊のように理屈や合理性の通らない政治の世界。お役人は自分の意見を主張できず、やってられないなあ~と、さぞうっぷんが溜まるだろうなあ。心あるお役人は、きっと怒りの声を上げるだろう。長く続いている政権与党の弊害。このような政治に、世の人には怒りのマグマが溜まってきている。

 

 

 

 

2017.06.09

文字を作る仕事

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‘鳥海 修’の名前を新聞記事でみた時に、顔は思い出さないが、霧の中の人影のように、遠い昔に、どこかで会ったんじゃないかと。

小さなその記事は、『~第65回日本エッセイスト・クラブ賞は、書体設計士で鳥海修さん(
62)の「文字を作る仕事」(晶文社)に決まった~』と。
日本エッセイスト・クラブ賞とは、新人エッセイストを待望、激励するもので、文芸作品等創作を除く一切の評論、随筆等の中より決定されると。

書名の「文字を~」で、ああ、あの文字(書体=フォント)を作る人だなあ~と思い出す。
世の中の雑誌や小説など印刷物、ポスター、看板、あるいは
PCでディスプレー画面は、文字(フォント)と画像(写真)で、出来ている。

当時、業界ではトップの画像を処理する機器を作る会社で総務を担当していた時、開発部門から、こんど自社で文字も扱うとの話を聞く。業界でトップの文字を作る会社を3人が辞めて、独立するのでその支援をしたいと。
銀座にある顧問の弁護士事務所へ会社設立の相談にお連れした。
その後、鈴木勉氏が社長で、鳥海氏と片田氏とが支える3人の会社が出来て、3人とは2度ほどお酒を飲む機会があった。3人からは、文字を作る仕事は、優れた技術と経験に支えられた地味な職人技だと知った。

その後10ほど経って突然、自宅に「鈴木勉の本・字游工房」の本が送られてくる。
「~私ども字游工房の社長鈴木勉(49才)が死去して1年、会社創立10周年を迎え、鈴木勉の人と仕事を長く記録とどめたい~友人・知人からお寄せいただいた原稿を中心にまとめた。~追悼記念誌として謹呈する~ 社長鳥海 修」との案内文が挟まれていた。

当時は、分厚い本でもあって、読むこともなく、そのまま本箱に置いてたのを、‘鳥海 修’の記事を見て、本に積もったほこりを払って読んでみる。会社で高い評価を得ていた鈴木勉氏 が文字を広く普及させたいとの思いから、安定した会社を辞めて、あえて独立した心意気と、その遺志を継いだ鳥海 修氏の文字にかける思いが伝わってくる。3人の顔は思い出さないが、霧の中の人影が、こちらに3人で揃ってやって来るようだ。

日本エッセイスト・クラブ賞の本「文字を作る仕事」読もうと思う。賞金の贈呈式は6月26日、東京・内幸町の日本記者クラブであるという。鳥海 修氏はどんな話をするのだろうか。

2017.06.06

ゾーンに入る

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いつも一緒にテニスをやるN夫人は、『錦織くん、身体が弱いんだよね。全仏で勝ち進んでいても、いつも足が痛いの、背中が痛いだので、いいとこまで行くけど、負けちゃう。だから、試合をみていても、また負けちゃうんじゃないかと、ハラハラする』という。

全仏のコート上の錦織の表情は、思いようにいかない苛立ちで、暗い。
第1回戦は、オーストラリア21才のコキナキスの勢いに押され負けそう。初対面の若手は苦手。
第2回戦はフランスのシャルディは、対戦経験があり、問題なく勝った。
しかし第3回戦の韓国21才のへヨンには、雨で中断がなければ負けていた。やっぱり初対面、若手には弱い。
このところの錦織の表情には、自分のテニスが出来たという明るさが皆無。テニスってこんなに面白くないものか!という苦渋の表情を浮かべながら、なんとか勝ち上がってきたのは、実力があるからだろう。

昨日、第4回戦でスペインのベルダコスに勝ったが、第一セットをとられ、もがき苦しむ。解説の松岡修造は、『錦織は、絶不調だ、心と体がバラバラ、何処か具合が悪いに違いない。このままでは負けだ』と悲観的だった。表情は暗く、身体は重そうで、ミスするとラケットを叩きつける素振り。しかし第二セットから、疲れていても、身体はどうなろうともいい、思い切りやろう、とギアチェンジしたか、極度に集中したゾーンに入った状態。
高校生のころ、柔道部に入って、対抗試合では、いつも投げられて負けてばかりいた。が、たった一度だけ、試合で得意の内股が決まりだして、4人を次々と投げ飛ばし、汗びっしょり。弱い俺でも、こんなことが出来るんだあと、目の前がパッと明るくなる成功体験をしたことがある。周りのことや、自分の弱さを考えず、得意技を無意識に繰り出せたのは、きっとゾーンに入ったからだろう。

苦しみながら8強(準々決勝)に進出したのは、力があるから。次のマレー戦もゾーンに入って、打ち破れ。その次に、ナダル、ジョコビッチが待っている。

2017.06.03

トランプとツバメ

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黄色い口を顔いっぱいに開けて餌を待つ、あのツバメは、来年も帰って来るのだろうか。

新聞を買いに行く近所のコンビニの入口扉の真上にツバメの巣があり、毎年5月頃にツバメがやってきて、卵を産む。このコンビニは、昔は立ち飲みカウンターを片隅に備えた酒屋だったのだが、その当時から、ツバメの巣があって、お酒を買いに行くと、やはり入り口の真上の巣を見上げながら老夫婦が、今年はカラスが卵を持っていてしまったよ、と嘆いていた。

Img_0294 先月の5月の初め頃、見上げると、巣は空で、白いビニールひもで囲まれている。店員に尋ねると、ツバメは卵を産んだのだがカラスが奪ってしまったと。
中旬頃には、4羽のヒナが顔中に黄色の口を全開で親鳥の餌を待っている。店員は、カラスにめげず、二度目の産卵だと。
下旬頃行くと、巣は空で、店員は、いまヒナは飛ぶ練習をしていて、時々巣に帰ってくるが、何羽かはそのまま旅立ってしまうと。
毎年、季節が巡ると、コンビニの入口上の人混みを恐れず帰ってくるツバメは、けなげでたくましい。

いま地球は温暖化していて、このまま石炭、石油などの化石燃料を使い続けると、異常気象の豪雨や真夏日が増えて気候変動が起きてしまう。で、世界の各国はパリ協定で、それを防ごうとしているが、アメリカのトランプは、協定離脱を宣言する。
米国の産業を守り、雇用を作るためには、石炭、石油をじゃぶじゃぶ使おうという、人類の将来を見ない、地球規模のことを考えない、まったくの自分勝手。
フランスのマクロン大統領はテレビ演説で、『トランプ氏は、米国と私たちの地球にとって間違いを犯した』と批判。トランプ氏の選挙時のスローガン『米国を再び偉大にする』をもじって『地球を再び偉大にする』と呼び掛けたと。

ただし、パリ協定を離脱するには3年以上かかること、米国各州の離脱反対の動きもあるので、健全な米国に戻ることも期待したい。毎年、律儀に飛来してきたツバメが地球温暖化の影響で、コンビニへ来なくなるのは寂しい。トランプよ、ツバメを邪魔しないでおくれ。

 

 

 

2017.05.31

口福

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「作家の口福」という欄が、朝日新聞の土曜日版(be)に載っていて、いろいろな作家がエッセイを書いているのを、毎週楽しみにしている。

‘口福’というのは、おいしいものを食べた時の幸せの意味で、作家が日常でのエッセイの中に、食べ物のことをおり交ぜて語ると言うもの。
今まで、島田雅彦が‘居酒屋「まさっち」’今井朝子が‘鶴の肉’、黒川博行が、‘米は食わん、主食はサラダや’などで登場。

今回は、昔からのフアンの丸山健二が登場、‘文学は生きている’のテーマでエッセイを書いている。
~きちんとした生き方している作家によって作り出された文学は、依然として素晴らしい生命力と無限の鉱脈を秘めていて、いまだに文学は死ぬことはなく、生きている~と。
~飲みすぎと食べすぎによってたちまち行き詰まりつぶれてしまった書き手、酒の飲みすぎで肉体がぼろぼろになって、堕落者に限りなく近い状況に陥っただけという者には、同情する気にもなれない~と。

丸山健二は、もう70過ぎのジジイ。「夏の流れ」で1967年に第
56回芥川賞受賞(23歳)。革ジャンを着てオートバイをブイブイ飛ばしていた若い頃から、一転して、文壇とは一線を画し、長野県の安曇野に庭作りをしながら小説活動をしている。
世の中を真面目に冷めた目で見つめるエッセイに魅かれて、フアンとなった。

この‘文学は生きている’のエッセイでは、他の作家が、美味しい食べものの話をするのだが、丸山健二は、口福(おいしいものを食べた時の幸せ)には少しも触れず、逆に食べすぎ、飲みすぎは、堕落だ!と厳しく切り捨てているのが痛快。
たぶん
TVのどこかで毎日やっている‘食レポ’や料理番組などは、絶対に受け入れないだろうなあ。

昨日は、福祉団体の総会が新横浜であり、夕方に終えて、仲間のジジイ3人組が‘口福’を求めて駅前の居酒屋に繰り込む。
A氏は腰から脚が痛いので、歩くのが不自由、血圧も高く、毎日の病院通い。B氏は、会合の日時を忘れて欠席するのが多くなった。そして私は、人の名が出てこない、ワインを唇からだらしなく垂らしてワイシャツをピンクに染める。
皆それぞれ病気とボケで、福祉団体の世話役は降りたいなあ~、でも後任がいないしなあ~などと言い合い、お刺身や焼き鳥を口に放り込みながら、お酒をグイグイと飲む。
丸山健二なら、3人のジジイを、‘食べすぎ、飲みすぎは、堕落だ!’と一喝するのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

2017.05.28

ネットの’やみくろ‘

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またネットの‘なりすまし’かよ!と、Appleからのメール通知を、嫌な気持ちで読む。

先日は
Face Bookを‘なりすまし’に乗っ取られ、お友達にご迷惑をかけたばかり。
Appleからメールで『~このIDは、これまでと関連付けられたことのないコンピュータまたはデバイス上で App Store の王者荣耀 で購入を行うために使用された。この購入はアメリカ合衆国から行われた。購入がご本人様によるものである場合は、このメールへの対応は必要ありません。このメールはご本人様による購入であることを確認するために送信されています。万が一この購入に心当たりがない場合は、パスワードを変更することをおすすめします。~』と。

買ってないよ!なんとアメリカから、‘なりすまし’とは、物言わぬ、顔の見えない、ネットの暗闇にうごめく悪党に腹が立つ。
Appleより、数日前から、いつもと違うところで、アクセスがあったと警告があったのだが、放っておいた。パスワードの変更も、手順が厄介で、なかなか思うようにいかず、翌日にようやっと変更。
しかし、翌日には『~
Appleからの購入です。App Store王者荣耀,11.800~』と購入のメール。ゲームソフトで、IPhoneで買われた様子。ずいぶん前にI padを入手したばかりの時に、珍しくて電子書籍を読もうと、App Storeで、1回だけ「謹呈源氏物語」(林 望訳)を利用した。が、たしか安全のためクレジットカード登録はしないで、コンビニのApp Cardを購入して支払った覚えがある。

しかし、当時のカード登録の有無が記憶はあいまいで、今回はまさか口座からの引落はないだろうが、またカード以外の請求が来るのだろうか。対抗手段が分からず、腹の中に重い石の固まりが居座ったような不快感。すぐキレるおやじだが、怒りの対象は誰に?
ID、パスワードを盗んだアメリカ野郎とAppleか?

このアメリカの悪人は、村上春樹の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」で東京の地下の闇に集団ですむ邪悪な魔物である「やみくろ」(闇黒)そのもの。地上の人々はその存在すら知らないが、地下世界でうごめいているネットの「やみくろ」だあ。

PCに向かっていると気分がむしゃくしゃするので、初夏の陽気のもと、川崎まで愛車(ロードバイク)を飛ばす。川崎駅東口ヨドバシカメラ1階のお気に入りのハイチ・コーヒーで一休み。西口ラゾーナの丸善で本を眺め、京浜第二国道を走り、途中マックで一休み。
外出中は怒りを忘れているが、帰宅すると、ネットのトラブルが、どうしてこう続くのか、パスワードを変更しても、今後は大丈夫なのか、不安が湧いてくる。

 

 

«月光仮面のおばさん

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